スマホやタブレット、最近のPCには「自分撮り用カメラ」がついています。Skypeなどのビデオチャットで自分の姿を写すためのものですが、これをリモコン代わりにしてしまおうというソフトウェア技術の開発が進んでいます。
開発しているのはPredictGazeという会社です。まずはデモビデオを観てください。
↑テレビの前に置かれたノートPCのカメラがユーザーの目の動きを検出して、ユーザーが凝視(Gaze)するコーナーにマークが移動します。ユーザーが一旦席を外しても、別のユーザーに変わっても、きちんと作動してます。きちんと視線を捕捉できる技術だということが分かります。
視線を捕捉できるようにあると、当然こんな使い方が提案されます…
↑これは視線でiPadのブラウザーを操作する例です。僕はソファーに寝そべりiPadを使うことがあるので、そんなとき、視線だけで操作できたら便利そうです。
そしてなんと、このソフトウェア技術が検知できるのは目の動きだけではありません。
↑BGMを聞きながら勉強していたユーザーに電話が着信しました。ユーザーが口に指をあて「しーっ」とジェスチャーをすると、その動きをノートPCのカメラが検知しBGMが止まるのです。
PredictGaz社は、この技術を家電メーカーなどに販売することを目指しているそうです。ジェスチャーで家電製品に指示を送れるとなると、エアコンなどにもカメラが内蔵されるようになるかもしれません。震えるジェスチャーをすると暖房が入り、手で顔をあおぐと冷房が入るとか。
この技術は、ユーザーの性別や年齢も判断できるそうなので、たとえば、テレビに搭載して子供がアダルト番組を見るのを防ぐなどの使い方が提案されています。
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さて、僕がここで思うのは、PredictGazeの技術を搭載した家電製品が発売されたら人はそれを買うのかということです。
別の言い方をしてみましょう。
テレビを観る子供の後ろをパンツ一丁のお父さんが歩きまわるのが居間というものです。人はこの居間に(視線やジェスチャーで操作することが前提なので)テレビ視聴中は常時ONのカメラが搭載されたネットワーク対応テレビを置くでしょうか?
(将来のテレビはネットワーク対応が当然という前提です)
Mashableは、カメラが捉えた映像はそのデバイス内で処理され、サーバに送られたり、保存されたりすることはないと伝えています。要するにプライバシーに配慮した技術ということなのでしょう。
でもそう言われても「ホントに覗き見されていないのか?」という疑問は晴れないと思います。世間では、企業は消費者データを集めるのに必死という認識も広がっています。だからこの技術が搭載された製品は売れない、と一方では思うのです。
でも、他方では、こうも思います。
今僕が使っているノートPC(MacBookAir)にもカメラがついています。このカメラは作動中はランプが点灯することになっています。けれどカメラが作動するのは「本当に」ランプが点灯している時だけかは、僕には確かめる術がありません。
にもかかわらず僕がMacBookAirを使っているのはなぜなのか。
それは…
- アップル社はユーザーを覗き見などしないだろう
- もし仮にアップルが覗き見をしても、世の中のハッカーが通信データを解析して、その悪事を暴くはずだ
という期待があるからです。
同じ期待が、PredictGaze社にも、その技術を採用する家電メーカーにも適用されると考えると、この技術は世に広まり、視線とゼスチャーで家電を操作する未来が訪れることになります。
さて、一体どうなるのか。4−5年先が楽しみです。